パフォレーションリペア・破折ファイル除去
「根管治療を受けたはずの歯に違和感がある。最近痛み出して悩んでいる。」と他院で治療を受けた方が来院された場合、診断してみると様々なトラブルが見つかることがあります。
パーフォレーション(穿孔)とは
本来の根管とは別のところで歯根に穴があいてしまった状態のことです。パーフォレーションが起こると歯周組織の感染が起こりやすくなり、適切な処置を行わないと非常に予後が悪いです。
パーフォレーションの原因
- 虫歯が深すぎて骨の方まで穴が開いてしまう場合。
- 根管治療を行った際に細部まできちんと確認できず器具の操作を誤って起こる場合。
パーフォレーションの治療法
パーフォレーションリペア
通常の根管治療と同様にパーフォレーション部を物理的清掃・薬液洗浄・消毒を行います。その後開いた穴を塞ぐ処置を行いますが、骨が露出している部位なので生体親和性の高い「MTAセメント」と呼ばれる材料を使用します。
封鎖性と生体親和性の高い材料を使用することで、良好な予後を得ることができます。
※MTAセメントは自由診療のみで使用できる薬剤です。
抜歯
パーフォレーション部を塞げない、または塞いでも長期的に歯を保存するのが難しく、歯として機能の回復が見込めない場合は抜歯という選択肢になります。
抜歯後の治療につきましてはご相談させていただきます。
パフォレーションリペア | 30,000円~ |
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★別途、精密根管治療と土台と被せ物の治療が必要となります。
破折ファイル除去治療
破折ファイルとは
根管治療を行うときに使う「ファイル」という器具は金属でできています。そのため繰り返し使うと金属疲労を起こします。しかも根管は細く曲がりくねるなど複雑な形状をしているため、ファイルが歯の根の尖端付近まで到達するには限界があります。これらの要因が重なるとファイルが破折して根管内に残ってしまうことがあります。
取り除かずにそのまま治療を終えてしまうと、破折ファイル自体が感染源ではないものの、破折ファイルに付着した感染物質が根尖病変を作る原因となるのです。
治療法
レントゲンで確認し、マイクロスコープと特殊な器具を用いてファイルを除去します。
その後根管内を清掃・洗浄・消毒を行います。(リトリートメント)
ファイル除去は難易度が高く術者の腕次第ではかえって症状を悪化させてしまう場合があり、非常に精密で繊細な対応が必要とされます。
ファイル除去 | 30,000円 |
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★別途、精密根管治療と土台と被せ物の治療が必要となります。