精密審美修復

当院の考える歯冠修復について

当院では細菌や異物が身体の中に侵入しないよう、また長く鉄壁のバリヤーとして機能するよう、剥き出しになってしまった組織をカスタムフィットで製作した修復を行うことこそが重要と考えています。
さらにその歯冠修復物が歯列や口の動きと調和することは言うまでもありません。
そして、周囲の歯の色調に合わせ審美的に美しく仕上げていきます。

手や足を擦りむいてバイ菌が傷口から入ったら、バイ菌をやっつけて身体の中から追い出すために膿が出ます。
かさぶたができ、はがれ落ちて皮膚は元通りになります。
それは皮膚が新陳代謝を繰り返しているからです。

身体の中に侵入してこようとする「外界からの刺激や病原細菌」から守るバリアーの役目をしているのが皮膚です。

では、歯の場合はどうでしょう。
虫歯（細菌感染）ができたら歯を削ります。
削ると身体の中の組織（象牙質）が剥き出しになりますが、歯は皮膚と違って二度と再生して元に戻ることはありません。
削られたまま剥き出しの状態なので、再感染のリスクが高まります。
そこで再感染を防ぐために自分の歯質以外のもので覆わなくてはなりません。
皮膚のように「外界からの刺激や病原細菌」から歯質を守るバリアーの役目がクラウン（被せ物）やインレー（詰め物）などの修復物なのです。

＊エナメル質は食事や食いしばること等でもすり減り、再生されることはありません。

修復物の材料について

以下のような性質が歯冠修復を行う上で、材料に対する具備すべき条件です。

1. 適合性
2. 生体親和性
3. エナメル質と同程度の耐摩耗性
4. 残存支台歯と同等の熱膨張率
5. デンタルペースト中の研磨剤に負けない耐傷性
6. 対合歯のエナメル質を過度に摩耗させない硬度、研磨性
7. 歯ぎしり、食いしばりに耐え得る強度
8. 酸やアルカリに対して変質・劣化しない化学安定性
9. 天然歯のエナメル質と同程度の透明性
10. 歯冠色を再現できる審美性

個々のケースにおいて、
優先順位を考えて最善の結果を導きだせるようにしています

食事をとったり話すなど人間的な生活行動を快適に行うためには、その人の持つ固有の歯列や顎の動きと調和した形態にする必要があります。
きちんと噛めない状態の修復では意味がなく機能性（噛む・話すなど）を持ってこそが、歯冠修復としての成功だと考えています。
そのために一つ一つの工程を丁寧に積み上げて行っています。